BIMオブジェクトに炭素データを組み込む、NBS が実装ガイド公開

Embodied carbon calcs for BIM objects

BIM全般 2026年4月1日 出典: AEC Magazine

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AIによる日本語解説

【背景】

建設業界は2050年ネットゼロ達成に向けて、設計段階での炭素削減が急務となっています。しかし業界全体で「体現化炭素データ(embodied carbon)」の算出手法が統一されておらず、設計者が正確なデータに基づいた判断ができない状況が続いていました。NBS(仕様・製品情報プラットフォーム)とCircular Ecology(環境サステナビリティ専門家)の協業により、この課題に実用的な解決策が生まれました。

【内容】

新たに公開された「NBS Guide: Embodied Carbon Calculations」は、BIMオブジェクトレベルで体現化炭素データを直接組み込むための実装フレームワークを提供します。このガイドは、国際規格BS EN 15804で定義されたモジュールA1~A5(製造から輸送までの上流段階)の炭素値を、幾何学的アプローチでBIMに統合する方法を詳述しています。対象となるBIMオブジェクトタイプは4種類:断熱材やレンガなどの「レイヤード アイテム」、キャビティウォールなどの「レイヤード アセンブリ」、洗面台やラジエーターなどの「アイテム」、鉄筋コンクリートなどの「コンポジット アセンブリ」です。各タイプについて、数量に排出係数を乗じる計算手法と、材料密度などの重要パラメータが明記されています。

【技術的ポイント】

このガイドは複雑な国際規格の原則を、実際のBIMワークフロー内で実行可能な実装手法に翻訳した点が革新的です。幾何学的アプローチにより、BIMモデルの形状情報から自動的に材料量を抽出し、それに排出係数を適用することで、設計段階での炭素フットプリント定量化を実現します。この手法により、異なるプロジェクト間での炭素データの透明性と一貫性が確保され、IFC等の標準フォーマットでの相互運用性も向上します。

【業界への影響】

設計者は設計初期段階から炭素データに基づいた意思決定が可能になり、材料選択や仕様検討で定量的な炭素削減効果を把握できます。既存のBIMワークフロー内での実装が前提とされているため、ソフトウェア導入の負担が軽減される点も重要です。建設プロジェクト全体の炭素可視化が進めば、施工者・発注者・施設所有者にとって透明で比較可能な環境データが供給でき、業界全体のネットゼロ移行を加速させる基盤となり得ます。

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