データ受け渡しや運用要件を整理したい実務者向けです。IFCやopenBIMを業務へ落とし込みやすくなります。
Amazonで見るIFCは、BIMモデルを他社や他ソフトでも読める形で受け渡すための中立データ標準です。
IFCはIndustry Foundation Classesの略で、buildingSMARTが策定するオープンなBIMデータ標準です。3D形状だけでなく、部材、空間、属性、階層関係などを一定ルールで表現できるため、RevitやArchicadのような異なるBIMソフト間で情報をやり取りする基盤になります。
業界への影響
IFCが使えるかどうかで、BIMは社内効率化ツールにも業界基盤にもなります。設計・施工・発注者の間でソフトが異なってもデータをつなぎやすくなり、特定ベンダー依存を減らせるため、BIMの成熟度に直結します。
実務への影響
実務では、設計モデルを施工や発注者へ渡すときの再入力や手戻りを減らしやすくなります。逆にIFCを理解せずにBIMを進めると、モデルはあるのに他社で使えない、受け渡しのたびに作り直す、といった問題が起きやすいです。
特徴
- BIMデータを特定ソフトに閉じずに受け渡しやすくする
- 形状だけでなく属性や空間情報も扱える
- openBIMを実務で成立させる代表的な中核技術である
他との違い
- BIMは情報付きモデルを使う考え方で、IFCはそのデータを中立形式で渡すための標準です。
- openBIMは運用の考え方で、IFCはそれを支える代表的な技術です。
- RevitやArchicadはBIMツールであり、IFCそのものではありません。
向いている人
- 複数ソフトをまたいでBIM連携をしたい設計事務所
- 施工や発注者へのデータ受け渡しを整えたいゼネコン担当者
- openBIMや中立データ要件に対応したい実務者
実務での使われ方
- 設計から施工へのモデル受け渡し
- 発注者要件に基づく中立データ納品
- 他ソフトやチェックツール、FMツールとの連携
学習の難しさ
IFCは単なる保存形式ではなく、何をどの属性で、どの粒度で渡すかまで考える必要があります。書き出せることと、使える形で渡せることは別です。
つまずくポイント
- IFCを書き出せば終わりだと考えやすい
- 受け取り側の使い方を想定せずに出力してしまう
- 属性や分類の整理が不足し、再利用しにくいデータになる
なぜ独学では難しいか
独学ではIFCの用語は理解できても、どの契約・工程・受け渡し場面で必要になるかが見えにくいです。ソフト操作だけでなく、BIM運用と合わせて理解しないと実務で使える知識になりません。
学習方法
まずBIMとopenBIMの全体像を理解し、そのうえでIFCが何を表現する標準なのかを押さえるのが近道です。次にRevitやArchicadでの入出力や要件定義へ進むと、実務に結びつきやすくなります。
なぜ重要なのか
IFCが重要なのは、BIMデータを特定ベンダーに閉じないためです。設計者はRevit、協力会社はArchicad、施工側は別ツールという状況は珍しくありません。IFCが弱いと、データ受け渡しのたびに再入力や手戻りが発生し、BIMの価値が大きく下がります。
日本で普及が遅れている理由
日本では、まず社内導入を優先し、他社連携や納品要件まで設計していないケースが多いです。また、案件ごとに運用が異なり、属性や分類の標準化が弱いため、IFCを出しても実務で再利用しにくい場面が少なくありません。
Revit / Archicadとの関係
RevitもArchicadもIFC入出力に対応していますが、自動的にopenBIM運用が成立するわけではありません。重要なのは、どの属性をどの粒度で出すか、受け取り側がどう使うかまで含めて設計することです。
この記事を理解するためのおすすめ書籍
IFCは断片的な解説だけだと理解しにくく、BIM全体や運用設計と合わせて学ぶ方が実務に結びつきます。中立データの意味や受け渡し設計を体系的に理解するための書籍が役立ちます。
BIM設計の流れとモデルベース業務の前提を押さえたい人向けです。IFCを学ぶ前提知識を整理しやすい一冊です。
Amazonで見る