背景

digitalBAUはドイツ・ケルンで隔年開催される建設デジタル化専門の国際見本市で、BIM・建設テック企業が最新製品・戦略を発表する主要プラットフォームです。2026年はAIとBIMの統合が業界の最大テーマとなっており、各社の展示内容が今後のロードマップを占う場として注目されていました。

内容

Nemetschekグループは2026年3月24〜26日のdigitalBAU 2026(ケルン、ブース8.402)に全ブランドを結集させた。CEOのイヴ・パドリーヌ氏は「AIは建設・不動産業界の根本的変革を意味する」と述べ、同社が注力する3領域として「エージェントベースのAIシステム」「インテリジェント自動化」「製品固有のAI機能」を挙げた。主要展示内容はALLPLANの「AI Visualizer V2」と「AI Coder」、Bluebeam Maxの自動チェック・知的図面比較、GraphisoftのDesign Intelligence戦略とProject Aurora(次世代Archicad)、VectorworksのAIアシスタント・AI Visualizer、dRofus/dTwinのデータ連携、Solibriの品質管理AIなど。設計から施工、ビル管理までのフルライフサイクルにAIを適用する戦略を示した。

なぜ重要か

複数のBIMブランドを横断したAI統合戦略を公の場で示したことは、「各ツールがバラバラに動く」時代から「ブランド間でデータと知識が連携するAI基盤」に移行する姿勢を明確にしたものだ。エージェントベースのAIに言及したことは、将来的に「指示すれば設計・チェック・修正が自動化される」方向性への投資を示唆する。

日本への影響

Archicad(Graphisoft)やVectorworksは日本市場での導入が進んでおり、今回発表されたAI機能が日本語で利用できるようになるかが焦点となる。Project Aurora(次世代Archicad)はGraphisoft Japanを通じて国内ユーザーへの展開が見込まれる。BIMマネージャーやAEC企業のDX担当者は、今回の展示内容を自社ツール選定の参考情報として押さえておくべきだ。